英語とフランス語の字幕が入りました。
まるで別の映画です。
映画には沢山の日本語があふれていますが、すべて字幕に出すわけにはいきません。
映画として焦点を当てた部分しか出しません。
たとえば「ワンネス」ではオカマと天使が言い合いをするシーンがあります。主人公の背後で激しく言い合いをしますが、カメラは主人公である智也の顔をアップでとらえています。
ここで言い合いを字幕に出せば、そっちのほうが重要になります。
だから字幕に出しません。
こうすることで智也の表情に気持ちが移ります。
母国語の世界では、これを自動的に行っているはずです。
別な言葉でいえば、無意識と意識の境目が自動的にズレるのです。
しかし字幕には無意識の世界はありません。
書いたものはすべて意識の世界です。
この気づきは、けっこう大きいです。
もう少し深く掘り下げる価値がありそうです。