去年の7月、映画「和」の企画書ができました。
タイトルは『このままでよい』です。
以下、本文です。
東日本大震災は負の遺産を残したと言う人が大変に多いです。
例えば『がんばろう日本』という標語です。これは「こんな辛い状況でも、強く生きていかなければならない」というメッセージです。
『震災の記憶を忘れない』も良く耳にする言葉です。
それは辛い経験だったけど、強く生きていかなければならない的な負の遺産の側面が強いです。
日本人が駅の階段に並んで寝たり、暴動にならなかったりして、外国から賞賛されたことは正の遺産です。しかし当の日本人が忘れていることです。
多くの人は今のままの日本人でいいという意識はほとんど無いと思います。
変わらなければいけない、もっと成長しなければダメだと思っている日本人が大半です。
以上が企画書の一部です。
このドキュメンタリーは『このままでよい』を撮るのです。
ところで頑張るとか努力するという言葉の裏には、その対象に対して、肯定的な思いを持っていないと言えるのではないでしょうか。
言い方は悪いですが、「イヤイヤやる」のが「がんばる」みたいな・・。