ターンスタイルアンテナが無指向性だということを説明しているゼミの先生です。
このアンテナも偶然に発見されました。
日本ではなくアメリカでです。
当時、テレビ放送が始まろうとする直前で、このアンテナはエンパイアステートビルの上に設置されて、ニューヨークで初めてのテレビ放送が開始されました。
日本でも同じ動きがありましたが、アメリカは売ってくれない。そこに登場したのが僕のゼミの先生です。ターンスタイルアンテナを上回るスーパーターンスタイルアンテナを開発して、それで日本のテレビ放送が開始されました。
僕が頼まないのにこのアンテナの説明をしたのは、それがあったからでした。
ターンスタイルアンテナを発明したアメリカ人は東北大学の助教授だった佐藤先生(ゼミの先生)を訪ねます。ふたりが握手をしている写真が佐藤先生の家に飾ってあります。
テレビ放送は万人にまんべんなく電波を届けなければなりません。だから指向性があってはならないのです。
無指向性というと主体性を殺しているように感じます。
でも主体性を殺すことが万人に対し、与えることなのです。