アレスの宮殿に衝突の衝撃波が迫っています。
しかしアレスには逃げる手段はありません。
アレスはこのとき、六爻占術の「連続相生」を思い出しました。
まさにそれです。
外宇宙から来た隕石が火星に当たり、それを地球に運ぶ。
アレスは満足でした。
水際ギリギリにコントロールして落としたのは自分です。
仕事は貫徹しました。
悔いはありません。
「あと一分の命か・・」
彼はビーナスと過ごした日々を思い出していました。
その瞬間、窓から金色の光が差し込みます。
「アレス、早く乗って!!!」
「美・・ビーナス!!!」
アレスを乗せるとビーナスは急上昇を開始します。
しかしバックミラーに映ったのは、キュオリでした。
ビーナスはその瞬間Uターンします。
キュオリは「来ちゃダメ」のジェスチャーを送ります。
残り時間はあと5秒。
続く