重りを6個つけた時点で電車は通り過ぎてしまいました。
僕はオールを漕いで上流に向かいます。
そのとき岸に、腕章をつけた男が出現し、仁王立ちになりました。
僕と目が合った瞬間、向こうはスゴイ眼力を送ってきました。
ヤバい
そういえば河原では市のイベントがあったんだ。
ということはあの男は市の職員だ。
ゲーーーーー
僕は視線をそらし、見なかったことにしました(笑)
もう何があっても岸に上がるのは最後の最後だ。
だって無意識嬢は
「キョウはヤバい」
とは言わなかった(笑)。
電車が来そうなので僕は手でこぎ出しました。
バシャバシャ
釣り人が叫びます。
「いい加減にしろ―――」
聞こえないフリ(笑)