運命と自由（その１８３）…無意識嬢の声１８

狭い車内に自動車工具を載せたのは初めてでしたが、おかげでタイヤ交換を始めました。
写真はタイヤ交換をしている脇を流れる渓流です。
そこから話し声が聞こえます。
ひとりは「オネエ声」です。
そうです、さっき会った男性同性愛カップルです（この写真には写っていません）。
彼らは朝食を取りに一度バンガローに戻ったのです。
シートを敷くとふたりは食べさせ合いました（笑）。
「あーん、お口を開けて。私の作ったサンドイッチ美味しいでしょう、沢山食べてね」
「もぐもぐ。うまいよ」
僕はその近くでコキコキと車体をジャッキで上げます。
そのとき下からジープが上がってきました。
山岳警備とか書いてあります。
ヤバいです、みかんちゃんは山岳車にしては可愛すぎます。
注意されるかと思いきや、パトロールの男は僕を見て冷笑しました。
「ふん、自業自得だ。これで反省してすぐに帰るだろう」
と言わんばかりに。
甘いです（笑）